迷いながら、悩みながら、それでも少しずつ前へ。

教員採用試験の「3年次受検」は、私たちへの福音か、それとも「人気のない在庫処分」の合図か。二十歳のリアルな打算と不安。

教員採用試験の「3年次受検」は、私たちへの福音か、それとも「人気のない在庫処分」の合図か。二十歳のリアルな打算と不安。

こんにちは、Compassワタナベです。

私は現在、教員養成大学の2年生。あと数ヶ月で3年生になります。(※令和26年1月現在)

先日、大学の掲示板とニュースで、私自身の進路に直結する大きな制度変更を知りました。

「教員採用試験、大学3年生からの受験が可能に」

3年次受験は2024年から、一部自治体で導入されているようです。これまでは卒業見込みの4年生で受けるのが普通だった試験が、1年前倒しになる。

このニュースを聞いたとき、私の心の中に浮かんだ感情は、一言で言えば「複雑」でした。いや、もっと正直に言いましょう。「ぶれブレ」です。

今日は、教員を目指す一人の大学生が抱えた、きれいごと抜きの打算と不安について書いてみようと思います。

正直、「ラッキー」だと思った自分

ニュースを聞いた瞬間、最初に頭をよぎったのは、恥ずかしながらこんな打算的な考えでした。

「え、ラッキーじゃん。早めに合格決まったら、4年生めっちゃ楽になるのでは?」

民間企業の就活が早期化する中で、教員志望者だけが遅くまで試験勉強に縛られるのは不利だ、という声は以前からありました。それが解消され、しかも受験機会が増える(3年で落ちても4年でまた受けられる)のだから、受験生にとってはメリットしかないように見えます。

「合格しやすくなるチャンスだ」

そんな風に、自分の利益だけを考えて歓迎する自分が確かにいました。

「なり手不足」の裏にあるメッセージ

でも、少し時間が経って冷静になると、別の感情が首をもたげてきました。

「これって、そこまでしないと人が集まらないってこと?」

文部科学省がこの制度を推進する背景には、深刻な「教員不足」があります。なり手が減り続けているから、少しでも早く囲い込みたい。

それって、裏を返せば「教員という仕事は、今やそこまで不人気なんですよ」と公言されているようなものではないでしょうか。

まるで、売れ残った商品の在庫処分セールを見せられているような、そんな薄ら寒い感覚が背中を走りました。

ただでさえ「残業が多い」「部活指導がきつい」「モンスターペアレント対応が大変」といったネガティブな情報が溢れている教職。国が焦れば焦るほど、私たち学生は「やっぱり、それだけヤバい仕事なのか」と警戒心を強めてしまう皮肉な状況です。

「安月給の聖職」vs「高収入の民間」

警戒心の正体は、労働環境への不安だけではありません。もっと切実な、お金の話でもあります。

「教員や公務員は、若い頃はかなり安月給らしいよ」

大学の友人たちと話していると、必ずこんな話題が出ます。一方で、民間の友人は「初任給〇〇万の企業にエントリーした」「IT系なら若くても稼げる」といった景気の良い話をしています。民間も今は売り手市場で倍率は低いとも聞きます。

もちろん、教員は安定していますし、やりがいのある尊い仕事だと思います。頭では分かっています。

でも、同世代が華やかな社会人生活を送る横で、安月給で馬車馬のように働く未来を想像すると、どうしても足がすくんでしまうのです。

「きつい思いをして教員になるより、民間で頑張って高収入を目指したほうが、人生幸せなんじゃないか?」

そんな打算的なささやきが、頭から離れません。

まだコンパスは定まらない

制度が変わろうと、試験の日程が変わろうと、結局問われているのは「自分はどう生きたいか」という根本的な問いです。

3年次受験という「エサ」に飛びついて安易に教員になるのか。それとも、リスクを承知で民間の荒波に飛び込むのか。

今の私には、まだ答えが出せません。毎日気持ちが振り子のように揺れ動いています。

でも、この「ぶれブレ」な状態こそが、20歳のリアルな現在地なのだと思います。

早期化の波に流されるのではなく、このモヤモヤとした違和感や打算的な感情から目を逸らさずに、自分自身のコンパスを探し続けたい。今はそう思っています。

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